四代目のこんにゃく話

2021.10.04

第三十六話 こんにゃくを使った郷土料理【関西編】 粕汁/大阪 その2

第三十六話 こんにゃくを使った郷土料理【関西編】 粕汁/大阪 その2

今回も大阪のこんにゃくを使った郷土料理を紹介します。

調べてみると「粕汁」が出てきました。粕汁は、大根やにんじんなどの根菜類と、サケやブリなど魚類の組み合わせで作られる、関西地方で広く親しまれている料理です。

かつてお正月には、お祝いの魚である鮭や鰤をまるごと用意して、少しずつ切り分けて食べられていました。
そのうち頭や骨だけになってしまいますが、この残り少ない食材を食べ尽くすのが、正月の祝い納めの日で「骨正月(ほねしょうがつ、関西での1月20日を指す)」です。
その日頃に関西地方では、粕汁をいただくのがならわしでした。
最も寒さが厳しいこの季節、酒粕を用いることで身体を温める役割もあったそうです。
実は酒粕には、ビタミン類、炭水化物、アミノ酸などが豊富に含まれ、これらが身体を温める効果があると言われています。
そのため冬の行事でよく振る舞われているそうですね。

大阪では鰤の入った粕汁とかやくごはんを合わせて食べられているそうです。
大阪の北摂地域では酒が作られていました。
灘、伏見も近く、寒くなる時期しぼりたての酒粕が出回り安価に入手することができたため、家庭でよく食べられていたようです。

これからの寒い季節、粕汁で身体を温めてはいかがでしょうか。
 
 

参考
おおさかの郷土料理集
http://www.oskz.com/recipe/kyodo.pdf

せたがや日和
https://biyori.shizensyokuhin.jp/articles/15

郷土料理ものがたり
http://kyoudo-ryouri.com/food/2950.html