四代目のこんにゃく話

2021.09.17

第三十話 こんにゃくの語源について その1

第三十話 こんにゃくの語源について その1

こんにゃくは仏教とともに中国から日本に作り方が伝わってきました。
「蒟蒻」という漢語で一緒に伝わってきたようです。
今では蒟蒻という字をよく書きますが、伝わってきた初めの頃はそういう字ではなかったようです。

深根輔仁(ふかねのすけひと、平安時代中期の医者)により延喜年間の918年に編纂された「本草和名(ほんぞうわみょう)」に「古爾也久(こにやく)」として紹介されています。
本草和名とは日本現存最古の薬物辞典であると言われています。
平安時代の漢和辞書「和名類聚抄(わみょうるいじゅうしょう)」では「古迩夜久(こにやく)」と書かれて紹介されています。
「蒟蒻」を呉音※で「クニャク」と言い、それが日本に伝わるときに「コニャク」となったもので、中世頃に音変化して「コンニャク」になったと考えられています。

※呉音とは、六朝(りくちょう)時代(222年-589年)の中国の呉の地方の音で、日本漢字音の一つとされ、仏教語に多く用いられている。
 
参考
語源由来辞典より https://gogen-yurai.jp/konnyaku/
コトバンクより  https://kotobank.jp/word/%E6%B7%B1%E6%A0%B9%E8%BC%94%E4%BB%81-1104632